〜2011上半期ニコマス20選を振り返る〜02
色黒の社長と、事務に向かない事務員の話。
02 ガルシアPPのMVPが狛痴Pなら、
こちらは作品として、個人的に2011年度上半期№1のノベマス。
何度リピートしても、その旨さに酔いしれることのできる、
絶妙な作品です。
まさに、熟成された秘蔵のモルト、といった感じ。今一番、続きを楽しみにしている連載モノです。
…はい。
というわけで、2番手に選んだのはガルシアPでした。
今回のまとめ動画の結果を見て分かるとおり、ノベマスで高支持を得た作品です。
ガルシアPの上手さに比べたら、自分のコメントの「秘蔵のモルト」なんて、どれだけ稚拙なことか…と、赤面モノではあるのですが、でも、これが正直な感想なのです。
元々、SSに長けた方で、且つ、自分も楽しんだ「ぐるm@a!」の主宰である、ということは承知していたのですが、実際のところ、氏の作品をきちんと見たことがなかったのです。
これは大いに反省すべきなのですが。
サムネも正直、地味。
ともすれば見落としてしまいそうなのですが、ふとクリックして、そこで見た世界観は、まさに、「こんな未来も見てみたい」というものでした。
SSで培ってきた文章力。
「ぐるm@s!」で露になった構成力。
(ハリアーP&弓削Pとのコラボで気付いていたはずなのに…)
そして、これまで発表してきた作品を通じて磨いた、ニコマスでの表現力。
それら全てを集結してきたのが、この「とのばな」ではないか、と感じたのです。
「秘蔵のモルト」なんて、陳腐な表現をしてしまいましたが、一見して、この動画は、これまでのガルシアPの集大成だ、と、勝手に感じちゃったんですね。
ここに出てくるキャラクターは、どれも、あきらめることを知らない。
それが、個々のパーソナリティによるものなのか、この物語以前の環境や経験を通じて得たものなのかは、視聴者側には分からない。
ただ、明らかに「信念」がある。
だからこそ、ふと発せられる一言に、視聴する側は魅せられるのだ…。
…なんて、「見る専」が思わず語ってしまいたくなるような、クオリティの高いノベマスなんて、そう存在しません。
ともかく、個々のキャラクターが立っていて、しかも、原作と比べてもブレが無く、「本当にこんな未来になっているのかも…」と思わせる、そのストーリーテリングの高さは、見事というより他にありません。
アイマスキャラをパロってみました、なんて、安易な考えはこの動画には無い。
本当に個々の人格を尊重して、ストーリーを巧みに組んでいるんだなー、と思います。
そうなると、ミスリードも心地いいんですね。
わざとそう仕向けるように、物語に現れる言葉は、必要最小限に抑える。
更に、影絵であるが故に、表情も分からないので、視聴する側はいくらでも想像を膨らませることができる。
このテクニックは、まさに「匠の技」だと思います。
先程あえて「主宰」という表記をしましたが、どうも、ガルシアPが料理の鉄人の鹿賀丈史とダブってしょうがないのです。
鉄人を引き連れて、ニコマス界の激流に満を持して飛び出した主宰…そんな姿が、作品から見て取れます。
しかも。
今現在においてすら、この物語はまだ、その全容が明確ではないのですね。
相関図を作っている方もいらっしゃったくらいですし。
間違いなく、今から見ても面白い、2011年随一のノベマスだと思います。
この物語を紡ぐガルシアPに、心からの敬意を。
…さ〜て。
01、02と続いて、結構、お腹いっぱいですよね。
となると次はデザートを戴いて、リラックスしたいものです。
ここで選んだのは、個人的な嗜好ではありますが、「素の可愛さ」が表現された一品であります。
…というわけで「〜2011上半期ニコマス20選を振り返る〜03」に話は続くことになります。